2024年夏アニメの中で深夜枠「逃げ上手の若君」が話題です。
魅力的なキャラクターや作画だけでなく、その歴史的背景にも注目が集まっています。
この記事では、通称「逃げ若」アニメのキャラクターが実在するのかをまとめました。
また、ストーリーが史実に基づくのかについても解説していますので、ぜひご覧ください。
逃げ上手の若君の基本情報は?
アニメ「逃げ上手の若君」の原作は、週刊少年ジャンプに掲載されています。
基本情報はコチラ。
- 連載開始:週刊少年ジャンプ第8号(2021年1月)~
- アニメ開始:2024年7月~全国各局にて放送
- 既刊コミックス:17巻(2024年9月12日時点)
- 単行本累計発行部数:300万部以上(2024年7月時点)
作者は「魔人探偵脳嚙ネウロ」「暗殺教室」などの大ヒット作を生みだしてきた松井優征先生。
逃げ若も魅力的なキャラクターと容赦ない展開が読者の心をひきつけています。
幸せな日常から残酷な環境に転落する様はまさに松井イズム!
特にXで話題となったのは逃げ若アニメ第1話の放送直後。
時行の逃げっぷりとその恍惚とした表情に衝撃を受ける視聴者が続出しました!
若…なんというお顔を…
見逃した方はぜひ、配信サービスでチェックしてみてください。
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またアニメのオープニング(OP)とエンディング(ED)にも実力のあるアーティストを起用。
OPは物語の雰囲気を盛り上げ、EDは現代パロディでクスリと笑える仕様になっています。
- OP「プランA」:歌DISH//(代表曲「猫」で紅白にも出場)
- ED「鎌倉STYLE」歌ぼっちぼろまる(Youtube1300万回再生も経験したミュージシャン)
どちらも一度聞くと耳から離れないメロディです♪
逃げ上手の若君アニメは史実に基づいている?
物語の舞台は鎌倉~南北朝~室町時代。
この辺りは1192年(いい国作ろう鎌倉幕府)で覚えていた方も多いのではないでしょうか。
今は1185年に鎌倉幕府が確立したとされてるんですって!
逃げ若アニメは1333年、鎌倉幕府滅亡の年からスタートしましたね。
キャラクターとストーリーの両面から、史実に基づいているのかを検証しました。
アニメ版の主要キャラクターは実在するの?
まず、アニメ版「逃げ上手の若君」の主要キャラクター9人が実在するかをご紹介します。
史実も簡単にまとめましたので、アニメ版との違いを見てみましょう。
北条時行:実在する
鎌倉幕府を興したのは北条家という武将です。
北条家は第2代執権(幕府を統括する人)以降、大きく5つの家系に分かれました。
そのうちの1つ「得宗家(とくそうけ)」の9代当主・北条高時が鎌倉幕府第14代執権に就任。
高時の次男が「逃げ若」の主人公である北条時行なのです。
ただ「逃げ若」の北条時行の生誕は1325年という設定で、鎌倉幕府が倒れた時は8歳。
実際の北条時行は1329年頃に生まれたとされる説があるので、史実よりも成長した姿で描かれています。
諏訪頼重:実在する
時行を鎌倉幕府の滅亡から救い出し、その後も生きる指針を与えた諏訪頼重。
信濃国・諏訪大社(現在の長野県諏訪市)を治める神官で、武士団の諏訪神党を率いています。
史実でも北条家を主君としており、鎌倉幕府亡き後の新たな信濃守護に任命された小笠原貞宗と敵対。
ちなみに歴史上では、北条時行を鎌倉から脱出させたのは「諏訪盛高」と言われています。
しかし、この人物は頼重と同一人物であったとの説が有力です。
諏訪雫:実在しない
頼重の娘であり、神力を使ったり料理ができたりと万能な女の子、諏訪雫。
原作では笑顔で敵方を罵るギャップも人気となっています。
一方、史実では頼重の子どもは4人とされており、その中に雫の名前はありませんでした。
原作では既に雫の正体が明らかになっていますので、気になる方はチェックしてみてください。
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弧次郎:実在しない
幼くも実力のある剣士であり、時行の郎党の中でも常識人発言が多い弧次郎。
諏訪神党に仕える祢津一族の出身のため、頼重からの信頼も厚いです。
ただ、弧次郎は史実には登場しません。
しかし「祢津小次郎」という人物は、南北朝時代の武士として名が残っています。
1352年に足利尊氏へと戦いをしかけているので、この人物がモデルになった可能性がありますね。
亜也子:実在しない(父・望月重信は実在する)
頼重の配下である望月重信の娘・亜也子は、怪力による戦闘センスが抜群。
芸事にも秀でていますが、史実には登場しません。
しかし、望月重信は実在します。
頼重の忠臣の娘というポジションのオリジナルキャラです。
風間玄蕃:実在しない
郎党随一のゲス発言をたびたびするも、忍の技術で武士を手玉に取るほどの強者・風間玄蕃。
玄蕃は実在しませんが、苗字に使われている「風間」の一族は、諏訪氏の分家として歴史に残っています。
風間家が忍者という記述はありませんでしたが、史実では武田信玄に仕えた「唐沢玄蕃」という忍びもいたよう。
いくつかの要素をかけ合わせて、風間玄蕃というキャラクターが出来あがったのかもしれません。
吹雪:実在しない(改名後の高師冬は実在する)
軍師でありながら自身も高い戦闘力を誇り、とにかく飯を食いつくすクール男子・吹雪。
アニメ第一期では吹雪の素性があきらかになっていないため、オリジナルキャラと言えます。
原作では後に出自が語られ、時行とは決別してしまいました…
名前も「高師冬」と改名。
実は、この高師冬は実在するのです。
南北朝時代の武士として武功を立てたことが史実に残っています。
足利尊氏(高氏):実在する
鎌倉幕府を裏切り滅ぼし、後醍醐天皇のもとについた足利尊氏。
武士としての実力と、圧倒的なカリスマ性は、アニメ逃げ若でも印象的に描かれました。
史実でも鎌倉幕府を滅亡させ、その後室町幕府を興すなど、教科書では誰もが見たことのある人物ですね。
倒幕により「高氏」の名を「尊氏」に変えてもよいと後醍醐天皇から恩恵を受けている史実も残っています。
アニメでも放送されていましたね!
小笠原貞宗:実在する
小笠原貞宗は、鎌倉倒幕後に信濃守護(現在の長野県の統治を任されていた人)を命じられた武士。
逃げ若アニメでは信濃に逃げた時行達を直接追いつめ、敵対する中心人物です。
歴史上でも後醍醐天皇から「小笠原は武士の定式なり」という評価をもらった実在の人物。
アニメでは史実通り、家紋に「王」の文字を入れる恩恵を受ける様子も放送されていました。
アニメの展開は史実と同じ時間軸?
それではすでに放送済みのアニメ展開と、史実を比較していきます。
アニメ内の主要な出来事 | アニメ話数 | 史実との関係 |
---|---|---|
鎌倉幕府倒幕 | 第1話 | 史実通り |
時行が諏訪頼重と鎌倉から脱出 | 第1話 | 史実通り |
時行が五大院宗繁を討ち取る | 第2~3話 | 史実と異なる |
小笠原貞宗と時行が犬追物で対決 | 第5話 | 史実と異なる |
諏方領北端の村で時行と瘴奸が対決 | 第8~9話 | 史実と異なる |
鎌倉から脱出した後の時行の行動は、ほぼオリジナル展開でした。
しかし、アニメ第1話で諏訪頼重は時行に「あなたは2年後に英雄になる」と神託を伝えています。
これは史実で言えば、1335年の「中先代の乱」にあたるでしょう。
時行が鎌倉奪還を果たしたという歴史上の大きな出来事
今後の物語の展開としては、やはり史実をベースに進んでいくと思われます。
まとめ
アニメ「逃げ上手の若君」は史実に基づくのか、キャラクターとストーリーの展開からご紹介しました。
郎党も増え、どんどん力を蓄える時行ですが、アニメ化されているのはまだ原作の序盤。
ぜひ今後の展開も映像化してほしいところです!